京都市伏見区より、Apple Watch Series 7(45mm)のバッテリー交換をご希望のお客様がご来店されました。
充電してもすぐに電池が減る、あるいは画面が浮いてきたように感じるなど、Apple Watchのバッテリー劣化は日常使用に大きな影響を与えます。
Apple Watchは生活に密着した端末だけに、故障やバッテリー異常を放置するのは避けたいものです。
今回のケースでは、劣化が進行したバッテリーを新しいものに交換し、即日で修理対応を行いました。
この記事では、Apple Watchのバッテリー劣化に関する症状やリスク、修理の流れなどを詳しくご紹介します。
Apple Watchのバッテリー劣化で見られる代表的な症状とは
電池の持ちが異常に短くなる
Apple Watch Series 7は、通常であれば1日〜1日半のバッテリー持続が期待できます。
しかし、購入から1年以上経過すると、徐々にバッテリーの性能が低下し、「朝100%にしても夕方には20%を切る」といった症状が出てきます。
バッテリーの劣化は、使用頻度や充電回数により個人差がありますが、明らかに減りが早くなったと感じた時点で、バッテリー交換を検討するべきタイミングです。
画面が浮いてきた、隙間ができてきた
Apple Watchのバッテリーが膨張すると、内部から圧力がかかり、ディスプレイが浮き上がってくる現象が見られます。
Series 7は特にベゼルが狭く、ディスプレイの接着面が比較的繊細な構造になっているため、わずかな膨張でも目に見える異常として現れやすいです。
放置してしまうと、ディスプレイの破損や内部基板の損傷に繋がるリスクもあります。
発熱や再起動を繰り返す
バッテリーが劣化して内部抵抗が上がると、使用中に本体が異常に熱を持つ場合があります。
さらに進行すると、負荷のかかる操作時に急に電源が落ちて再起動を繰り返すなどの不安定な挙動も起こりえます。
これらの症状は、安全性の観点からも早期の交換が強く推奨される状態です。
Apple Watch Series 7 バッテリー交換修理の流れ
まずは症状の確認と本体診断
ご来店いただいた際には、まずお客様からヒアリングを行い、症状の確認と動作チェックを行います。
今回のお客様は「最近、電池の減りが早くなり、夜までもたないことが増えてきた」とのことで、充電サイクルの消耗や膨張の兆候が見られました。
Apple Watchは特殊な構造のため、診断は慎重に行い、他の内部部品やセンサーに異常がないかも合わせて確認します。
専用工具を使用した安全な分解
Apple Watchの修理では、ヒートマットを使ってディスプレイ接着面をやさしく加熱し、慎重に取り外す作業が必要です。
無理に開けると画面が割れてしまうリスクがあるため、経験豊富な技術スタッフが細心の注意を払いながら分解します。
Series 7はSeries 6以前よりもディスプレイが大型化しており、開封には特に慎重な作業が求められます。
バッテリー交換・動作確認・再接着までを一貫対応
劣化したバッテリーを新品のバッテリーと交換した後は、動作チェック・充電確認・通知や心拍センサーの動作などをすべて検証します。
その後、ディスプレイを専用接着剤で圧着し、30分ほど安定させる必要があります。
修理自体は30分〜1時間で完了しますが、再接着後の圧着工程を含めるとお預かり時間は合計1時間半ほどとなります。
Apple Watchのバッテリー膨張や劣化を放置するリスク
ディスプレイ破損や防水性能の低下
膨張したバッテリーによって画面が浮いた状態になると、落下などの衝撃でディスプレイが破損するリスクが格段に上がります。
さらに、浮いた隙間から湿気や汗、水滴が内部に侵入することで、Apple Watchの重要な防水性能が大きく損なわれる可能性があります。
水濡れによる基板腐食は、修理不能なダメージを与えることもあるため、早期対応が望まれます。
基板やTaptic Engineへの悪影響
バッテリー膨張による圧力は、内部の基板やTaptic Engine(バイブレーション)にも負荷をかけます。
特にSeries 7では、パーツの配置が非常にコンパクトかつ密接なため、わずかな膨張でも他のパーツへの物理的な干渉が生じやすくなります。
結果として「通知が振動しない」「心拍センサーが動かない」などの二次的な不具合に繋がるケースも見られます。