スマートクールでは、水没復旧修理を行なっております。
スマートフォンなど電子機器の水没は致命的です。
今回、京都府城陽市よりお風呂で袋に入れて使用中に水が侵入し、電源が入らなくなったiPad Air4をお持ちいただきました。
本記事では、当店で行った内部の液体除去・洗浄と、画面の交換修理について詳しくご紹介いたします。
iPad Air4の水没とその影響
お客様がiPad Air4を防水袋に入れてお風呂で使用していたところ、袋内にお湯が侵入し、電源を入れることができなくなってしまいました。
水没は電子機器に深刻なダメージを与えることが多く、特に内部のショートや腐食が発生すると、端末が完全に故障してしまう可能性があります。
◉水没によるリスク
水没の影響で最も懸念されるのは、内部回路のショートや腐食です。
これらの症状は、端末の動作に深刻な影響を及ぼし、最悪の場合、修理不能となることもあります。
そのため、水没後はできるだけ早く修理に出すことが重要です。
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当店での修理対応
◉液体除去と洗浄作業
まず、iPad Air4の内部に残った水分を除去するため、液体除去と洗浄作業を行います。
そのために分解作業を行いますので、専門的な知識と技術が必要です。
これにより、端末内部の腐食を防ぎ、電子部品の正常な動作を確保しました。
幸いなことに、洗浄作業後にiPadは無事に起動することができました。
水没復旧作業の成功率を上げるには、直ぐに電源を切り、充電器に差すことなく、修理店に持ち込むのが重要です。
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◉画面の交換修理
水没復旧作業後に端末を起動させたところ、液晶の左上に斑が見られました。
これは、水没による液晶パネルへのダメージが原因であり、お客様にその状態について説明しました。
斑があっても使用は可能でしたが、お客様のご希望により、画面の交換も行うことになりました。
写真:左上辺りの液晶に斑が見られる
スマートフォンなどの防水機能のお話
修理店スタッフとして言えることは、スマートフォンなどの精密機器は水場での使用はお勧めしません。
というのもスマートフォンも防水とCMなどで紹介されていますが、あくまでも常温の真水での実験結果に過ぎません。
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浴室は湿度も高く、温度も高いため、予想外の液体侵入のリスクが潜んでいます。
画面と本体の間を接着してくれているテープや接着剤は熱に弱いため、本来の耐水性を発揮できません。
更に経年劣化によって購入時よりも耐水性が下がります。
毎日、さまざまな端末を分解していますが、縁に様々な汚れが溜まっています。
この汚れによっても耐水性、防塵性は低下していきますので、防水性能を過信しないようお気をつけください。
万が一、水没させてしまった場合は、必ず直ぐに電源を切り、充電器に差し込むことなく、当店へご相談ください。
予約なしの飛び込みでもご対応させていただきます。